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岩波書店による、嘘と隠蔽に基づいた嫌がらせ・差別行為 

岩波書店による、過去の時間外労働の未払い分の清算の件については、以前の記事に書いた。その記事の時点では、会社と岩波書店労働組合との間での交渉は継続中であったが、これは、2012年9月27日時点で在籍している岩波書店労働組合員全員に対して、2012年10月31日以前の時間外労働の未払い分として、希望者に15万円を会社が支払うことで妥結した(2013年1月24日)。支払いの際には、社長が一人一人に声を添えて渡すことも決められた。

また、会社は、同時に15万円を、部長・課長にも同じくそれぞれ支払うとのことであった。

ところで、記事「岩波書店、労働時間管理記録を労基署に対して隠蔽」で述べたように、私は、2008年6月から2010年5月までの時間外労働分として、11万2410円を受け取った。

今回の15万円はそれより3万7590円多いので、3月1日に、首都圏労働組合として差額分の3万7590円を私に支払うよう会社に求めた。ところが3月8日に出された会社の回答は、以下のようなものであった。

「貴組合からの2013年3月1日付「要求書」について回答します。
貴組合員金光翔氏には、2010年11月29日付「清算同意書」に基づき、未払い分を2010年12月24日に支給済です。
首都圏労働組合員である金光翔氏に、岩波書店労働組合との合意内容が適用されることはありません。よって、今回の要求には応じることはできません。
以上」

このように会社は、私に対して差額分は支払わない姿勢を明らかにしたのである。私以外の社員約200人全員、しかも割増賃金を貰っているはずの、岩波書店労働組合員ではない部長・課長も含めた全員に、希望があれば15万円を支払う旨を伝えているにもかかわらず、会社の中で私一人にだけは、支払わないと言っているのである。

私は会社がここまでわかりやすい嫌がらせを行なってくるとは予想していなかったので、大変驚くとともに、大きな怒りを覚えた。


しかも、会社の姿勢は、これから述べるように、嘘と隠蔽を基にしたものだったのである。

私に対して差額分を支払わないという姿勢を明らかにした上記の3月8日、小松代和夫総務部長は、以下のように述べている。やりとりを再現する。

小松代「金さんとは、この時期に、首都圏労働組合として要求されて、それで回答したわけです」
私「この時期、とはいつですか」
小松代「いえ、ですから2010年です。それはそれとしてやっているわけですよ。で、岩波労組とは岩波労組と協議をしていて、岩波労組との協議と首都圏労働組合員である金さんとの協議は別々でやっているわけですよ。ですからこれは差別ということではなくて」


この小松代総務部長の発言は、このブログの読者ならば、極めて奇妙なものであることに気付くであろう。以前の記事で書いたように、2011年4月1日付の文書で、この小松代総務部長は私に対して、岩波書店労働組合が金を除名し、また、私が所属しているという首都圏労働組合は実態が不明であるため現時点では存在を認められないから、このままでは私を「解雇せざるをえない」と通知してきたのである。それならば、2010年の時点で会社が首都圏労働組合と交渉した、などと認識していたはずがないではないか。

私は会社の主張がおかしいと思ったものの、会社の回答にあるところの「清算同意書」を確認した上で、後日改めて交渉しようと考え、その場はそれで終えた。

ところが、この「清算同意書」が、いくら探しても見当たらないのである。その後、私が私事で忙しくなったこと、岩波労組と会社との間の合意が一旦取り消され、一律15万円支払いの先行きが不透明になったことから(注)、岩波労組との会社との間の協議が落着することを待って、改めて要求することにした。

その後、岩波労組と会社の間での協議が改めて妥結して、希望者には一律15万円が支払われることになった。また、部長・課長に15万円支払われることは変わっていない。

そして、6月末に、100名以上の希望者に対して、岡本厚代表取締役社長自ら手渡しで、15万円を支払った。岡本社長は、7月24日付の社内通信で、以下のように書いている。

「6月に就任以来、現場の声を聞く、ということで、まずは各部の部長さんたちからヒアリングを始めました。自分に一番遠い営業局から始め、 お一人お一人と1時間くらいずつ話し、つい最近、編集局の副部長さんで一通り終わりました。近く各部の課長さんたちのヒアリングを始めるつもりです。よろしくお願いします。
その一方、これは期せずして、ということですが、いわゆる「過去清算」の件で、多くの課員の方と対面で話をすることができました。100名以上の方々です。私も長いこと岩波書店に勤めているのですが、顔は知っていてもお話をするのが初めて、という方もおられました。岩波書店への思い、自分の仕事への思いと誇り、普段語ることのあまりない、胸の内を語ってくださいました。感謝いたします。

ここで岡本社長は、支払い対象について、「課員」と書いており、岩波労働組合員とはしていない(「課員」とは平社員のことである)。内容的にも、明らかに社員に関する記述である。

また、15万円を受け取った「課員」は、以下の内容の「受領書」に署名捺印し、会社に渡すことになっている。

「1.2012年10月31日以前における所定労働時間外勤務手当および休日勤務手当の清算金として、金150,000円を受領しました。
2.上記清算金の受領によって、2012年10月31日以前における所定労働時間外勤務および休日勤務に関して全て解決し、これについて会社との間に、債権、債務のないことを確認します。」

そこで、会社に対して改めて差額分を要求することにしたが、問題は「清算同意書」である。これはどうしても見当たらなかったが、考えてみれば、受け取った記憶もないので、7月4日のメールで、小松代総務部長宛に、「清算同意書」を私に実際に渡していたのかを確認し、あわせて、渡していたならばその写しを出すこと、渡していなかったのならば、何を根拠としてこのような「回答書」を私に渡したのか、説明することを求めた。

ところが小松代総務部長は、同日の返事で、内容を伝えるのではなく、「2010年11月29日付「清算同意書」とは、会社が用意した「清算同意書」に金さんが署名捺印をし、会社が受け取った書面のことです。」とのみ回答してきた。私は、同日、以下のメールを送った。

「それならば私は受け取っていないわけですね。
会社の過去清算に関する3月8日の回答書には、「「清算同意書」に基づき、未払い分を2010年12月24日に支給済です」とあります。
したがって、私が署名捺印したとされる、その「清算同意書」が具体的にどのような内容であるかをこちらは知る必要があります。
当然ですが、私が署名捺印した文書に関しては、私からの請求があった場合、提示する義務があるでしょう。
したがって、明日までに、当該「清算同意書」およびそれへの私の署名捺印の写しを、私に渡すよう求めます。
当たり前ですが、本来、清算同意書の内容について、3月8日の回答時に会社は伝えるべきだったはずです(こちらが持っていない以上、確認のしようがないのですから)。
「清算同意書」を探すに費やした時間および労力について、会社の謝罪をあわせて要求します。」

これに対して小松代総務部長は、その日の夜(私の帰宅後)のメールで、コピーを見せると回答してきたが、その他のこちらの要求については回答しなかった。

私はこの時点で、会社の対応を非常に奇妙に思った。会社は、3月8日に、「清算同意書」が具体的にどのようなものであるかを示さなかったのである。そして、小松代総務部長の同日の説明にあるように、2010年の交渉時には首都圏労働組合の要求に応じて支払った、と主張しているのである。そして今回また、「清算同意書」の現物を見せよというこちらの要求に対し、コピーならば見せると回答しているわけである。なぜここまでして、焦点の「清算同意書」の現物を見せることを回避しているのだろうか。コピーならば、現物からの修正など簡単に可能である。

私が再度現物を見せるよう要求した結果、翌日、ようやく小松代総務部長は現物を見せることを了承し、夕方に確認した。内容は、以下のとおりである。

「清算同意書
株式会社岩波書店
代表取締役社長 山口昭男殿

私の2008年6月から2010年5月までに実施した時間外労働および休日労働の時間外賃金および割増賃金の未払い分は、金112,410円 であることを確認し、2010年12月24日の賃金支払日に支払われることに同意します。

2010年11月29日
制作局校正部 金光翔(署名)印」

署名の所属は、「制作局校正部」となっている。3月8日の小松代総務部長の説明のように、「首都圏労働組合として要求されて、それで回答した」のであれば、私の所属は「首都圏労働組合」でなければおかしいはずである。この「清算同意書」から明らかなように、2010年時点での交渉において、私は、社員として交渉して社員として未払い分を受け取っている。つまり、小松代総務部長および岩波書店は、3月8日に、嘘の説明を行なっていた、ということである。

会社としては、3月8日の回答で、私があきらめることを予想していたのではないか。その時点で会社しか「清算同意書」を見れば、「首都圏労働組合として要求されて、それで回答した」などという説明が虚偽であることは簡単に分かるが、だからこそ3月8日には提示しなかったのではないか。また、だからこそ、現物を見せることを渋り続けたのではないか。

要するに、岩波書店は嘘までついて、私に対する嫌がらせを行なっているわけである。もともと、未払い分清算で一般的な、過去2年間分の支払いという方式を会社が採らなかったのは、私と他の社員との差別を明確にするためであることを会社は認めている(記事「岩波書店経営陣の呆れた主張――「時間外労働の過去清算」」参照)。私に対する憎悪が病的なところにまで達しているのである。

また、支給の対象期間においても明確な差別がある。私以外の社員は、入社から数えて、2012年10月31日までの全期間の未払い分として15万円を貰うことになっているのである。それに対して私が貰ったのは、2008年6月から2010年5月までの期間の未払い分に過ぎず、入社(2003年12月)から2008年5月までの期間と、2010年6月から2012年10月までの期間の未払い分については貰っていない。特に、『世界』編集部在籍期間の2006年4月から2007年3月にかけては、残業は当たり前で、深夜にまで至る日も珍しくなかったが、この期間の残業代に関しても1円も貰っていない。単に額だけではなく、2008年5月以前の労働に対して、全社員の中で私だけが時間外労働の支給対象になっていないのは、明らかな差別である。

岩波書店による私への嫌がらせが、私が『世界』編集部在籍時に、佐藤優の起用が在日朝鮮人として耐えられないことを主な理由として、『世界』編集部に居続けることを拒否したことから始まっていることに端を発していることも、今さら言うまでもない。岩波書店は、在日朝鮮人としての良心の自由から、異動願を出した私の行為を不当なものと見なし、一貫して嫌がらせを続けている。これは民族差別ではないのか。こうしたことを平然とやっておきながら、社長である岡本厚は、「「世界」は、朝鮮半島との関係を大切にしてきた。それは日本自身のためにそれが重要なことだと考えてきたからだ。」「朝鮮半島との関係を問うことは、即ち日本の近代のあり方を問うことである。日本社会に染み付いた強固な帝国意識、冷戦意識を問い、それと闘うことである。」などと『世界』編集長辞任にあたって書いている。どこまで厚顔無恥なのであろうか。

今回の岩波書店の私に対する措置は、この会社が公然と嫌がらせと民族差別を行なうこと、しかも、そのためには嘘・隠蔽すら行なうことを示したものである。

まさかこんなことを名のしれた会社がやるはずもない、と思われる人がいるかもしれないが、縁故採用が問題化した際、岩波書店は、「岩波書店の著者」に対して会社自ら推薦を依頼していた事実を隠蔽した上で、マスコミ向けには「応募者の熱意や意欲を把握したかった」などと、実態と完全に矛盾した姑息な弁明を行なっていたのである「メディア報道における岩波書店の弁明への疑問と批判」「声明:岩波書店の縁故採用に改めて抗議する」 参照)。少し前に、老舗旅館や老舗企業の腐敗と事故が話題になったが、それと全く同じである。

岩波書店の今回の、嘘と隠蔽に基づいた嫌がらせ・差別行為に対しては、徹底的に闘っていく。


(注)
いったん妥結した岩波労組と岩波書店との合意が破棄された経緯は、この記事で指摘している、岩波書店が公然と嘘と隠蔽を行なっているという事実を裏書きするものでもあるので、紹介しておこう。

2013年1月24日の妥結の際に、岩波労組委員長は、「一律15万円という提案内容で合意いたします。ただし、このことで個々人の労働債権を制約しておりません。」「繰り返しになりますが、個々人の債権の部分はそれぞれの方に残っております。」と発言している。つまり、労働組合が、個別の労働者に属する債権としての時間外割増賃金債権を勝手に処分することはできないから、仮に労使間で妥結したとしても、個々の組合員は会社に対して過去の不払い分を請求でき、この15万円を受け取る事実に何ら拘束されない、ということである。

岩波労組は、上の認識を、1月24日の妥結時だけでなく、会社との協議が始まった2012年9月27日から一貫して繰り返し述べてきていたとのことであり、山口昭男社長(当時)は、1月24日に、上記の委員長の説明に対して、「合意に関する見解を聞いた」と述べている。

その上で、2月20日に、岩波労組員に15万円を支払う、との「合意書」が締結されることになったわけであるが、2月22日に、自分の債権額を確認に行った岩波労組員に対して会社は、「岩波労組とは既に合意を結んだから、15万円の支払いにより個人の労働債権はすべて清算される。それ以上は一切支払いに応じない」と回答したのである。ここから大騒ぎになり、同日、岩波労組と会社との間で話し合いがもたれ、支払い予定日であった2月25日の支払いも延期となったのである。岩波労組は会社の対応に対して、1月24日の労使合意を裏切った責任は会社にあると批判している。

会社としては、15万円を社長が手渡した、という既成事実を作れば、後で何か言われても切り抜けられる、と踏んだのだろう。私のような方式で、15万円とは別に未払い分を請求する社員が、25日より前に出ることを想定していなかったのだろう。

その後、会社は3月21日の通告書によって、この合意書を破棄することとなり、希望者に対して、個人の労働債権を清算するという条件で15万円支払う、ということで労使間の合意がなされた。


(金光翔)

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[ 2013/09/03 00:00 ] 未分類 | トラックバック(-) | コメント(-)


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