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声明:岡本厚・岩波書店取締役の『世界』編集長辞任に関して 

声明:岡本厚・岩波書店取締役の『世界』編集長辞任に関して

私たち首都圏労働組合は、2012年4月6日にブログ上に発表した「声明:岩波書店の縁故採用に改めて抗議する」において、

「さらに驚くべきことは、役員の一人である岡本厚取締役が、月刊誌『世界』の編集長をも現在、兼任している事実である。『世界』が長年、「平等」や「機会均等」、「反格差社会」といった論陣を展開してきたことは周知のことであるが、今回の事態は、そのような言論活動が内実の伴わないものであったことを誰の目にも明らかにしたと言える。これは、『世界』編集長の前任者である山口昭男代表取締役社長についても同様のことが言える。今後、『世界』や岩波書店が、「平等」や「機会均等」、「反格差社会」といった主張を展開すれば、笑うほかない。」

と指摘したが、そのわずか2日後の4月8日に発売された『世界』2012年5月号の「編集後記」において、岡本は、同号をもって編集長を辞任する旨述べている。
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2012/05/pscript.html

岡本が編集長を兼任し続ける限り、上記の声明文のように、縁故採用の責任者の一人である岡本が『世界』で「平等」や「機会均等」、「反格差社会」といった論陣を展開することへの批判・疑問が生ずることは明らかであり、岡本の辞任には、そのような批判・疑問を回避することが大きな要因として存在すると私たちは考える。しかも、『世界』5月号にも、4月号(3月8日発売)にも、縁故採用問題に関する岡本または『世界』編集部の弁明は一切ないのであって、私たちは、事実上逃亡したといえる岡本の無責任さにただ呆れている。

また、この5月号の「編集後記」で岡本は、「月刊誌という、テレビや新聞と比べ、小さいと思われるメディアでも、志次第では、なお大きな役割を果たしうると言いたいのである。「世界」は、朝鮮半島との関係を大切にしてきた。それは日本自身のためにそれが重要なことだと考えてきたからだ。」「「世界」は思われているより、存在として大きい。」などと自画自賛している。だが、「拉致問題」の解決、「国益」のためには在日朝鮮人に対して差別的に扱ってもよいという論理を、近年、最も精力的にメディアで展開してきた佐藤優の論壇席巻(<佐藤優現象>)について、精力的に後押ししてきた筆頭とも言うべき編集者が岡本であることは周知の事実である(注1)

岡本は、『世界』誌上で佐藤の「論壇」デビューから一貫して、佐藤を精力的に起用し続け、佐藤を日朝国交正常化に向けて「現実を動か」そうとした官僚と同列視するという詐欺的な行為で、韓国の有力者に佐藤を売り込むことすら行なっている(注2)

岡本は、佐藤のみならず、佐藤と関係の深い鈴木宗男や、鈴木とつながりが深いとされる小沢一郎らを積極的に『世界』誌面で起用し、擁護する論調の誌面構成を行なってきた。また、民主党への「政権交代」や民主党政権を、他に匹敵する雑誌がほとんどないほど一貫して擁護し続けてきた。佐藤優の積極的起用や右派政治家の宣伝等のこうした岡本の行為は、岡本が自賛するように、『世界』がいまだにマスコミや左派系のジャーナリズム・運動圏に一定の影響があるがゆえに、日本社会に大きな悪影響を及ぼしてきた。

また、2009年10月に出された「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」(注3)では、『世界』執筆者や読者を含めた多くの人々の賛同の下、「(『世界』『週刊金曜日』その他の「人権」や「平和」を標榜する)メディアが佐藤氏を積極的に誌面等で起用することは、人権や平和に対する脅威と言わざるを得ない佐藤氏の発言に対する読者の違和感、抵抗感を弱める効果をもつことは明らかです。私たちは、佐藤氏の起用が一体どのような思考からもたらされ、いかなる政治的効果を持ち得るかについて、当該メディアの関係者が見直し、起用を直ちにやめることを強く求めます。」と主張されているにもかかわらず、岡本はこの呼びかけを完全に黙殺してきた。

また、岡本は、編集長になる以前から、実質的な改憲論である「平和基本法」の『世界』誌上での掲載を積極的に推し進め、編集長就任後も「平和基本法」に沿った「国際貢献」への自衛隊積極活用の主張を繰り返し掲載し、日本の護憲派の、安全保障基本法制定による解釈改憲容認論への移行を積極的に後押ししてきたのであって、こうした岡本の行為に対する90年代以降の多くの批判にもまともに答えようとしていない。

このような行為(不作為)が、岡本がこの編集後記で白々しく語る「朝鮮半島との関係を問うことは、即ち日本の近代のあり方を問うことである。日本社会に染み付いた強固な帝国意識、冷戦意識を問い、それと闘うことである。」などという発言と相反することは言うまでもない。これらの岡本の姿勢には、縁故採用に関する岩波書店の対応と同じく、徹底した厚顔無恥さと無責任さが如実に現れている。

なお、この5月号の「編集後記」は、『世界』の朝鮮問題に関する具体的な主張にはほとんど触れないまま、『世界』が韓国の有力政治家や北朝鮮の外交官に知られている、褒められているといった類の自画自賛に終始しており、これは、岡本の「16年間」の編集長時代の朝鮮関係に関する言論活動が、「平等」や「機会均等」、「反格差社会」といった主題と同じく、内実の伴わないものであったことを示唆している。

辞任したとは言え、編集部長として岡本が同誌の責任者であることは変わらず、また、同誌に対して当分は岡本が大きな影響力を持つと考えられ、また、岡本自身または『世界』編集部は『世界』誌上において何らの弁明も行なっていないから、私たちが「声明:岩波書店の縁故採用に改めて抗議する」において『世界』について述べた見解は、何ら変わらないことをここで明らかにしておく。


(注1)金光翔「朝鮮学校排除問題と<佐藤優現象>」を参照のこと。
http://watashinim.exblog.jp/10804763/

(注2)金光翔「陰謀論的ジャーナリズムの形成(3) 佐藤優の売込みを図る岡本厚『世界』編集長」を参照のこと。
http://watashinim.exblog.jp/10723086/

(注3)「<佐藤優現象>に対抗する共同声明」
http://gskim.blog102.fc2.com/blog-entry-23.html


2012年4月13日 首都圏労働組合執行委員会
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[ 2012/04/13 00:00 ] 未分類 | トラックバック(-) | コメント(-)


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